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2018/01/12 BOOK, WEB

今からでも遅くない!インクルーシブHTML

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ご縁があって株式会社インフォアクシアさんから「インクルーシブHTML+CSS&JavaScript」という本を手元に送付いただきまして、先日ようやく読了しました。

画像:インクルーシブHTML+CSS&JavaScript

前回の記事「実践!Webアクセシビリティの第一歩」でも少し触れましたが、これからのwebに求められるアクセシビリティ、インクルーシブなhtmlを構築するにはどうすればよいか…ということを指し示してくれる内容でした。
というわけで今回の記事はステルスマーケティング…ではなく(リンク先のAmazonで購入されても弊社には一切利益は発生しません!)、読んでみての感想です。

抑えておきたいポイントが盛りだくさん

業界における最も根深い間違いは、Webに対してほぼ相容れない印刷物のデザイン原則を当てはめていること

という冒頭のテキストから見られるように、まず自分たちが今まで当然のようにやってきたことを改めて考え直すところから始まります。

パソコン、スマートフォン、タブレット、時計、テレビなどのインターネットコンテンツの多様化が進む中で、あらゆる人・検索ロボットやユーザーエージェントなどのマシーンを含む、幅広いターゲットにとって使いやすいコンテンツやインターフェイスのデザインをどのように実現するのかを解説するものです。HTML5、CSS3、JavaScriptといったフロントエンド言語のデザインパターン(プログラムのパターン)を豊富なコンテンツやインターフェイスの実例とともに紹介します。

公式ページからの引用の通り、読み進めていくにつれて複雑な実例が示されるので、今からインクルーシブhtmlを本格的にやるぞ〜!という人は何度も読み込む必要が出てくると思いました。
インクルーシブ、言葉ではシンプルですが実践するとなると一筋縄では行きませんねー…。

全12章中、8章「インクルーシブ・プロトタイピング」までは読みやすい

画像:「あるある」イラストの一例
本書 94頁「ちょっと一言②」より引用

正直なところ、9章からかなり専門的な話が盛り込まれるので少々読みづらい内容でした…が、逆を言うと8章まではweb制作に関わる関係者(ディレクター、デザイナー、web担当者など)にもある程度は理解できる内容ということになります。

ちなみに章の終わりにデザイナーに対して少々棘のあるイラストが挟んでありまして…いわゆる「あるある」ネタではあるんですが、だからこそコーディングに普段からあまり触れることのない人にも予備知識として持ってほしい部分なのかもしれません。

とりあえず読んでおきたい章

  1. 1章:はじめに
  2. 2章:ドキュメント全体
  3. 3章:パラグラフ
  4. 4章:ブログ記事
  5. 5章:パターンごとの評価
  6. 6章:ナビゲーション領域
  7. 7章:メニューボタン
  8. 8章:インクルーシブ・プロトタイピング

以上8章まで。制作担当者がhtmlの知識を積み上げていく過程や環境で様々な自分なりの考えが入っていくと思うんですが、インクルーシブhtmlの前提条件としてある程度「包括的なhtmlを作るにあたって」という認識を統一するための振り返りや意識しなおし、またこれを実践すると上手く行った…といった章が並んでいます。

本書はWebの本質に立った、「あらゆる環境やユーザーにとって使える(つまり除外しない)」WebサイトやWebアプリケーションの実装のアプローチ方法について解説」と紹介文にもあるように、これからの時代、webの制作に関わる人間(≠コーダー)が認識しておかねばならないことがポイントポイントで解説されてあります。

ピンポイントで読んでも十分に意識は変わるかも

画像:web担当者

html、css、javaScriptに関する専門書である以上、「システムとかわかんないよ」「ウェブの中身は担当外です」という人には縁が薄い章が並んでいますが、インクルーシブの観点は技術的な事に収まらず、例えば「3章:パラグラフ – 3.5 パラグラフの記述」では「アクセシブルで分かりやすいコンテンツを実際に書く方法」が列挙され、「4章:ブログ記事」の「Flesch-Kincaid リーダビリティテスト」ではブログの記事自体の読みやすさにも言及されています。

コンテンツの内容は普段htmlとは無縁な担当者が手を動かす場所でもあるので、普段から自社のブログやSNSなどでテキストをポストする機会のある人は一読しておくのも良いのではないでしょうか。

まとめ〜出来ることから始めよう

インクルーシブhtmlについては出来ること、やれることがあまりに膨大すぎて、この書籍だけで頭がパンクしそう…ではあるんですが、読了後はインクルーシブ云々…というより、自分が流れでやってきたことはこれからの時代通用するのか?と考え直す切っ掛けになるかもしれません。

デザイン時に「自分は気に入らないけど、もうちっとコントラスト足してみっかな〜」、コーディング時に「ちょっとわかりづらいけどaria-labelledby使ってみっかな〜」という感じになれば、ほんの少しだけインクルーシブの輪が広がり、結果的により良いリーダブルなコンテンツへと繋がっていくのではないでしょうか!

以上、「インクルーシブHTML+CSS&JavaScript」を読んでの感想でした。興味があるなら是非ご一読を。
ではまた。